真鍋淑郎氏―――ノーベル物理学賞受賞
ノーベル賞は、文学賞や平和賞以外は、
どんな偉業でも、説明されてもチンプンカンプン。
しかし、今回は気象現象、温暖化という最も身近な問題での受賞。
各論的には理解できなくても、総論的には理解できる。
説明している真鍋先生のファンになった。
真鍋氏は約60年前に、天気の変化をコンピューターで予測する「数値予報」の研究で
渡米した。
地球温暖化予測の基礎を築いた功績。
戦後すぐから、そのような研究がなされ、真鍋先生が警告を鳴らしていても、
人々は危機感を持たず、資源を使い果たし、地球を汚し、
干ばつ、洪水、台風、異常気象で住めない地球を子孫に残していく。
予測が現実のものとなり、心ある世界の為政者は温室効果ガス増加問題に心砕き始めているが、世界の潮流は、危険水準に至るまで止められないようだ。
特に大国は経済優先、
今だけ、自分だけ、お金だけの理論が相変わらず優先している。
きっとノーベル賞の選考委員は、
危機感を持って、大国のエゴに警鐘を鳴らしているのではないだろうか。
また、もう一つの問題は、
優秀な研究者が日本から流失していること。
学術会議の問題でも明らかなように、
知的センスのない為政者は
”儲かる”学問にのみ研究費を投入し、基礎研究こそが重大だと理解できない。
1/10とも1/100とも言われている研究費格差により
今後はアメリカだけでなく、中国にも頭脳流失は続くだろう。
中国人になったノーベル賞受賞者に、
総理大臣はじめ日本の人々が、日本人の誇りです、と言うのだろうか。