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お金をかけずに暮らす ― 日曜日ですよ!小川糸 (毎日新聞)

2016/10/24


 

ある土曜の朝、
生徒さん、先生が教室に入るなり、
”あの行列なんですか? 延々と続いて凄い人ですよ。
しかも男の人ばっかり!“

 

表参道は行列の名所。
行列のできる何々、は数か月間長蛇の列。
知らぬ間に消えていき、また別の行列が・・・。

 

作家の小川糸さんが、ベルリン事情を毎日曜日掲載している。

 

“ベルリンにいて楽なのは、お金を使わなくちゃ、
という強迫観念にかられないことだ”

 

“ベルリナーにとって、いかにお金をかけずに楽しく生きるか、
というのが人生の大きなテーマになっている”

 

”日本にいると、お金を使って消費することこそが、
幸せになることだと信じ込まされているふしがある“

 

確かに、お金を使って景気を良くしようという風潮はまだ根強く、
あの手この手で、企業は我々の購買意欲をかきたてる。

 

マクドナルド初上陸を知っている私の世代は、
消費が文化、の時代を経験し、
始末しきれないほどの物に埋まれている。

 

まずは、物を増やさない生活、
お金をかけない幸せ探しを始めよう。

 

 

 

 

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東北(2)

2016/10/12


 

津軽海峡冬景色で有名な竜飛岬。
上下左右から一年中風が吹き荒れている竜飛岬。

 

青函トンネル工事中は
ここに学校や病院、役所が建設され一つの街になっていた。
ザ・公共事業で一時は賑わっていたらしいから
公共事業も経済効果があった時もあったのだろう。
今はすべて取り壊され、観光地となっているが、訪れる人は少なく閑散としている。

 

貧乏な過疎の最北の地、津軽半島。
人は殆ど見当たらず、ひっそりと悲しげだった。

 

厳しい自然条件のもと、農業や漁業に従事する若者は減る一方。
みな都会に出て行くのだろう。
でも都会に出たところで満足な生活が待っているはずもなく、
末路は憐れなものではないか。

 

物を作って売って、資源を減らし、地球を汚し、
都会に溢れる儲けることが第一の経済偏重。

 

経済成長と呪文のように唱えている人々は
人間の本質的のところが、全く見えていないのではないか。

 

みながITや製造業に従事し、
畑を耕す人が居なくなったらどうなるのだろう。

 

食が肝心要、
土地を肥沃にすること、
農業・林業・漁業等に光を当てること。
それをしないと、日本の将来は無い。

 

都会のネオンの喧騒がひどく空疎だ。
あの不毛な大地に立って、明日の事を考えよう。

 

経済成長幻想は終焉を迎えているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

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東北(霊山から原発まで)

2016/10/07


 

先日、初めての本州最北端に行った。
八戸から恐山へ、マグロで有名な最北端の大間岬、竜飛岬と、
下北半島と津軽半島を網羅し、青森駅から帰京した。

 

奥入瀬や弘前の桜は観光客にも人気で賑わっていた記憶があるが、
初めての半島は、寂れに寂れていて物悲しかった。
見捨てられた地の果て感。

 

始めに向かったのは霊場恐山。
八つの山に囲まれた宇曾利湖の白浜は極楽に、
火山ガスの排出する岩肌は地獄に例えられ、
この世とあの世の境目と云われている。
硫黄ガスが噴き出す荒涼とした賽の河原に風車がカラカラ回っていた。

 

宿坊は新しく清潔で、
磨き抜かれた朱色の器に入った精進料理はどれも自然の風味満点、美味しかった。
一堂に会した食堂で、白人の青年がひとり、黙々とお箸を使って食べていた。

 

彼はタスマニア生まれ、メルボルンで働いている25歳。
函館に始まり比叡山延暦寺まで、3か月の霊山めぐりをしているとのこと。
恐山の次は出羽三山に行くと言う。
興味を持ってくれて、日本人を代表してありがとう。
何だか嬉しい。

 

恐山を後に、長い間の風雪で作られた巨大岩の数々の仏ヶ浦を通り、
本州最北端、マグロで有名な大間へ。
大間マグロは美味しかった。

 

そして大間原発。
ガイドさんが複雑な胸の内を明かした。

 

“色々考えはあるし住民の中でも賛否両論。
でももし、大間原発が第2の福島になったら、
30キロ圏内、私たちはみな、この半島を捨てなければいけない。“

 

「あさこハウス」
原発の炉心から300mにある民家。
用地買収に決して応じなかったあさこさん。
68歳で突然亡くなり、現在は娘さんが継いで戦っている。

 

荒涼として何もない北の果てに、好都合とばかりに、
飴と鞭で住民を翻弄し、原発を誘致する。
あまりに酷すぎ、悲しすぎる。

 

都会に住む者は、決して他人事と思ってはいけないと思う。

 

 

 

恐山

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仏が浦

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大間

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