ことば
2014/02/24
毎日新聞の余禄から
「ことばを言った、矢を放った、手紙を書いた、罠に落ちた」
一度口を出たことばは取り返しがつかないとのことわざ。
「言ったことばは投げた石」
「口から出たことば、手から落ちた卵」
「ことばには羽がある」
「ことばは小鳥となって飛び立ち、牛になって戻ってくる」
ことばは思わぬ重大な結果を招くとの、世界の戒め。
思ったことを考えなく、すぐ言ってしまわない。
ひと呼吸おいて言う。
一度口から出たことばは、
「間違いましたから、その言葉返して下さい」
と言っても返してもらうことは出来ない。
何でも思ったことを口に出してしまう私に向かって言った母の言葉。
言ってしまった後、後悔しても、なかったことには出来ない。
また、最も自分を大切に思っている家族や親しい人などには、
遠慮なく言いたい事を、ひどい言葉を、言ってしまう。
最も大切な人を傷つけてしまう。
昨今の”偉い人”の失言は、
物言わぬ日本人から、言いたい放題の日本人との評判になってしまった。
責任ある立場の人物の一言が、国際問題になってしまう事もある。
ことばは難しい。
野良ちゃんに占領された温室
譲るための強さ
2014/02/17
毎日新聞;水説、倉重篤郎氏
外交についての論説:
「交渉で一番大切なところに来た時、
相手に『51』を譲りこちらは『49』で満足する気持ちを持つこと」
上記は
第2次大戦時に外相を務めた東郷茂徳氏の遺訓
お孫さんの和彦元外務省欧亜局長に語り伝えられた。
「交渉では、自分の国の目の前の利益を唱える人はいっぱいいる。
でも、誰かが相手のことも考えて、長い目で自分の国にとって
何が一番良いかを考えなくてはいけない。」
「成功した交渉には、どちらかの当事者に相手を考えるという気配りが色濃くあり、
失敗した交渉には相手への配慮が薄かったり、相手が譲歩の兆しを見せた時に
自国の利益をさらに一歩取ろうという思惑が働いたりすることが多かった。」
日常の人間関係にも当てはまる。
こちらが正しいと思っているのだから、『49』で納得することはなかなか
難しいが、
相手に一歩譲る ——- 強さと寛容を持つ。大人の対応。出来るかなあ。
温暖化がもたらしたという大雪
東京は雪国化
WONDER by R.J.Palacio
2014/02/10
最近読んだ感動の本をご紹介。
英語初級者用、アメリカの小学高学年または中学生用の本。
顔面にかなりの障害(多分エレファントマンの様な)を持って生まれた
Augustを中心に、姉や友人たち、6人の子供たちの視点で物語が進行する。
両親や姉のOliviaに守られ平和に楽しく過ごしていたAuggie.
度重なる手術もあり、また世間の冷たい風にさらされないように、
母親が自宅学習をしていた。
5年生の年齢になり、自宅学習では限界がある事、
また、社会性を学ばなければならないこと等を考慮し、
両親の苦渋の選択で、近所の学校に途中入学する。
そこで繰り広げられる虐めや嫌がらせ、世間の荒波に傷つきながら
経験し成長していく。
また、Auggieをとりまく友好的な友達や姉の友人・ボーイフレンド,
それぞれが子供ながらの葛藤の中で、
優しく成長していく過程の温かさに胸が熱くなる。
様々な苦難を乗り越えてAugustはその勇気をたたえられ、
学年の終わりに最も素晴らしい生徒に贈られるメダルを貰う。
現実にはありえなそうな結末だが、
電車の中で読んでいて、涙が止まらなくなってしまった。
文中で校長先生がジェイムス・M・バリ(ピーターパンの作者)の言葉を引用して
親切の大切さ、そして親切の尺度を自分で判断することの難しさを説く。
Shall we make a new rule of life …..
always to try to be a little kinder than is necessary?
(必要と思うよりほんのちょっと上の親切をいつも心掛けられる様にしませんか)
現実世界も全てがこのようにハッピーエンドになったら、、、
叶わぬ願いを想う。
都知事選
2014/02/03
都知事選が面白い。
舛添さんは、勝てる候補として
自民党が苦肉の策として除名された彼をたてた。
自民党を離れ、政治の表舞台から弾き飛ばされた舛添さんにとって、
絶好のチャンス。
再びめぐってきた機会に、この権力を離すまいとの必死な様。
一方、小泉さん細川さんお年寄り連合。
おじいさん達が、最後の力をふりしぼり、
現在の日本の状態を憂いて立ち上がった感じ。
総理大臣を経験し、名誉も地位も全てを手にいれ、
怖いものはない。
欲のない余生を、次世代の人の為に。
そぎ落とされた、抜けた感がステキ。
少々具体性には欠けても、
どうせ公約は破られるのだから、
この国のありようを、
国の方向性を示すという方が、よっぽど分かり易い。
品のある大人の街、東京。
世界のお手本になるような新しい都政。
細川・小泉さんお年より連合は、
いつか見た映画を思い出させる。
クリント・イーストウッド監督・主演の「スペースカーボーイ」
4人のおジジ軍団がリベンジをかけて宇宙に行く話。
老人パワー、
散りゆく前にもう一花、
都民のために、
力を合わせて戦う姿、
夢があっていいなあ。
今もって希望新聞欄を続けている毎日新聞、
私たちは忘れない被災地のことを