世界で働くという事
2013/04/26
“セカ就”。
日本を脱出し、世界の国々に働き場所を求めて行く若者の就職の事。
就職情報サイト、リクナビから出た言葉だとか。
“いつかは海外で”、が、“いきなり海外で就職”。
アジアの国々、特にインドネシアに人気があるらしい。
インドネシアは、日本の1960年代に匹敵する高度経済成長期。
平均年齢28歳、人口2億4000人。
この数字を見ただけでも、
成長著しい活気あふれる国とみえる。
経済成長真っただ中の熱気を求めて、若者は日本を脱出する。
日本の企業社会は古いまま。
国際競争力、経済の仕組み、人口構成、就業の仕方、種々変化しているのに、
企業の体質が古いまま。
若者はその淀んだ空気を敏感に感じ取ってしまうのだろう。
社会学者の大沢真幸さんが
「僕らは、いずれ沈むことがわかっている船に乗っているんです。
日本の戦後システム、あるいは大企業中心主義という名の船。
まだ沈むまでの時間があるから乗っているにすぎない」
と言っている。
それをいち早く感じ取った若者が、日本を捨てて世界に泳ぎだし始めているのか。
自分の事しか考えない保身の政治家。
変化した時代にシフトできない経済界。
やはり日本は泥船なのか?
志を持った若者が、生き生きと働けるような社会。
希望に溢れて実力を発揮できるような社会。
輝いている企業戦士が育つような土壌を作ることが我々大人の使命である。
日本を沈没させてはならない。
満開のつつじ
待てない
2013/04/19
“待つことが下手になった。わたしも、そしておそらくあなたも・・・・・・。”
山本ふみこ(随筆家)
それは、『待ち上手になる』という題名のコラムだった。(毎日新聞)
いつから、皆忙しくなってしまったのか?
表参道の駅にも、“ゆずり合ってご通行ください”との掲示が貼られている。
人とぶつかりながら、われ先に小走りに突進していく。
前から人が来ようと来まいと関係ない。
また、携帯メールを打ったり、見たりしながら歩く。
ある駅で、人がやっと通れる空間に二人が同時に前後に突入し、
二人が抜け出せず、言い争いをしている姿は漫画のようだった。
いつから、“お先にどうぞ”、“ありがとうございました”
の言葉が、公共の場で聞こえなくなってしまったのか。
私も、携帯メールの着信がなると、歩行中でも歩きながら見てしまい、
木にぶつかりそうになったことがある。
“ちょっと立ち止まる”こと、“ちょっと待つこと”が
本当に下手になってしまった。
忙しくて余裕が無くなってしまったのか?
まわりが見えず自分中心になってしまったのか?
デリカシーが無くなってしまったのか?
“われ先に”の行為は、どこぞの国の人たちの専売特許。
“お先にどうぞ”という日本人の美しい立ち居振る舞いから来た言葉が
街中に溢れるように、自戒を込めて心に留めおきたい。
リッチモンドスクール向いのピアノの先生宅; 毎年楽しみにしている咲き乱れる花々。
若者たちへII
2013/04/12
先週に続き若者たちへ。
別の番組で、サッカーの本田の特集を見た。
彼の言葉が印象的だった。
“上手くいかない時は、
他人や状況のせいではなく、自分の情熱が足りなかったかと自分に問いかける。
試練に遭遇したとき、高い障壁を与えてくれた事を神に感謝する“。
目標に向かって突き進むと、人間は底知れぬ力を発揮できる。
目標を持った人は強いと改めて思った。
“強い思い”を持った若者が日本にどのくらいいるだろうか?
東大を目指す受験生を追った番組の中で、
その“強い思い”を持った高校生を見つけた。
番組の中の高校生たち、
被災地の受験生は、様々な障害の中で勉学に励み、
卒業して早く故郷の役に立つ仕事をしたいと、言っていた。
また、別の受験生は、
身体の弱い自分のために東京から田舎に越してきて、
苦労して自分を育ててくれた両親に、早く楽をさせてあげたい、
早く一人前になって兄弟の学費を出してあげたい、と言っていた。
最近の東大受験生は、専門の塾と、家庭教師を付け、
家族中で受験戦争に立ち向かっている。
それが出来るのは、環境や親の年収によるところが大きい。
都会の恵まれた受験生ばかりではなく、
逆境にもめげず、死に物狂いで必死に勉強している地方の受験生がいるという
事に、ほっとして、頑張ってと心からエールを送りたい。
”強い思い”を持った、このような若者たちに光が当たるような世界になってほしい。
そうなったら日本の将来は明るい。
若者たちへ
2013/04/05
先日、TV番組で東大生とソウル大学生、インド工科大学生へのインタビュー番組を何気なく見ていた。
東大生が最も費やす時間は、サークル活動とアルバイト、勉強は授業以外はゼロ。
ソウル大学生は、1日7-8時間を授業以外の勉強に費やし、
つまらない授業でも全部出る。
一方、東大生はつまらない授業は出ないと言っていた。
ソウル大学生は、大学は勉強し、知識を深めるところ。
次代のリーダーになるべく切磋琢磨する場。
東大生は、大学は人間関係を学び、学問以外の知識を広める場だと言っていた。
また、東大生は彼らの目標は東大に入学することで、
その後の目標は見つけられない。
目標を持った勉強漬けのソウル大学生の方が、楽しく充実した生活を送っている。
目標が見つけられない東大生にエネルギーが感じられない。
番組の最後で、
“東大生はあんなに勉強してないと思わなかった。
今後は韓国が世界のリーダーになれる“と、
ピアスをした童顔のソウル大学男子生が微笑んでいた。
自分の大学生のころを思っても、現在の大学生と全く同じ。
人生で許された4年間の自由時間だと思っていた。恥ずかしいことに…
勉強漬けの大学生活だけが全てだとは思わないが、
3年間遊んで、4年目は必死の就活。
いつ専門分野を学ぶのか?
本来、大学で専門分野を学ぶことは必須だと思う。
自分への自戒を込めて、
くだらない、つまらないと思っても、授業に出て学ぶこと。
大学は、学問を追求する場として捉えるべきだと思う。
知識はないよりある方が良いし、学ぶことにより世界が広がる。
自分の周りだけの狭い世界ではなく、
diversity、多様性を学んでこそ、グローバルになれるのではないか。
貴重な4年間、大切に学んでほしい。