Mick先生とDr. Y
2016/11/30
イギリス人のMick先生がリッチモンドスクールを去る。
教育学と英文学の大学院卒のインテリ。
日本の歴史から教育、政治にも詳しく、
授業の合間に話すのが楽しみだった。
政治的な話では、ほとんど一致するのだが、
EU離脱派だったのには驚いた。
移民問題、治安、福祉、英国内事情は我々には見えない。
立場によって考えは違うのだと、改めて考えさせられた。
Mickの授業は、
毎回必ず、その生徒さんの興味のある文章を持って来て、
シャドウイングをさせ、内容を質問する。
その後、その生徒さんに合った教科書を使用しての授業となる。
生徒さんのYさんも一緒にお辞めになる。
Y先生は呼吸器外科のドクター。
現在は、日赤本部のアドミニストレーションにいらっしゃる。
私の友人のご主人でもある。
彼への授業では、
世界中の赤十字の記事を準備し使用した。
教科書はBusiness Result, intermediate→upper-inter.→advanced
と3年半の間に3冊進んだ。
Dr. Yは、
“記事は世界の赤十字の動向が分かりとても興味深かった。
また、教科書は、会議の進め方、マネージメント、意見のとりまとめ等、
内容がとても仕事の役に立って面白かった。“
Mickは、足の具合が悪く、通ってくるのが困難になった事。
リッチモンドがもう少し近かったらと残念がっていた。
Dr. Yは、
“今年から責任ある立場になり、続けるのが困難だったが、
Mickが頑張っている間は、何とか続けようと思った。
1週間一度、定期的に時間を空けるのは、覚悟を決めなければならない。
緊急以外はかなり優先して時間を作った。
同年代のMickと話すのが楽しかったので続けることが出来た。“
Y先生はいつもにこにこ穏やかにお話して下さり、こちらを優しい気持ちにさせ、
お会いするのが楽しみだった。
Mick先生もY先生も心から話せる信頼できる人だった。
別れはいつも哀しい。
プレゼントはいつも嬉しい。
教育
2016/11/25
「歴史学習の意味を考えた」15歳の中学生の投稿から
---はじめは、受験生の自分たちに必要なのは、
歴史の知識を詰め込む授業だと考えた。
しかし年号や出来事を覚えるだけでなく、その時代に生きた人の考えや思いを
理解することだと思う。
歴史の授業を受ける意味は、
過去の過ちを繰り返さないようにするためだと考える。---
この歴史の先生の授業は、深く多面的で、
それに答える中学生も理解力・洞察力が鋭く賢い。
私が中学生だった頃、
歴史の試験問題は
年号や人物を覚える暗記中心だったような気がする。
高校になって、世界史を学んだ時、
女子校には珍しい政治色のある先生のエネルギーある授業で、
世界情勢を熱く語っていたのを覚えている。
リッチモンドスクールの幼い生徒さんも、
普段は聞き分けが無い事を言っても、
先生の云う事は、注視して微動だにせず聞いている。
小さい子どもにとって先生の言う事はすべて正しい。
また、吸収力もすごい。
詰め込み教育の弊害からゆとり教育が生まれた。
ゆとり教育は、生徒の総合力を付けるために生まれたものだが、
教師が、指導要領のない学習に途方に暮れてしまったとか。
教師の力量によるところが大きい。
考える授業は、
様々の問題を提議・洞察し、多様性のある考え方を交換し、
偏ることの無い思考や思想を、自分で導き出すことが重要。
そのような自由な多岐にわたる発想を持った授業が
今の教育界で可能なのかとても心配だ。
少し早かった京都の紅葉(11月8日)
由治講師と再会@大阪
2016/11/11
東京で見逃した伊藤若冲を見に、京都に行こうと思い立ち、
大阪で由治さんを訪ねた。
以前のブログでも書いたが、由治先生は大人気だった。
由治先生はこうだった、ああだったと、
今もってリッチモンドで話題に上る。
2歳から14歳までNY、その後受験高を経て東大(帰国枠でなく)へ。
彼の家族は大秀才の集まりなのに、
音楽を極めたいという理由で、就職せず、
卒後はコンビニでアルバイトをするつもりだというので、
リッチモンドスクールを手伝ってもらっていた。
授業中は、知識溢れる堂々とした授業だが、
普段は大秀才ぶりをおくびにも出さず、飄々として静かに語る。
非常にユニークな人物。
また、奥さんも控えめで可愛い。
彼女も一ツ橋卒の才媛だが、
賢さと素直さが際立っており、
生意気さや我の強さが一ミリもなく、
話していて、心にそよ風が吹くように、心地よくさせてくれる女性だ。
そして、今回、始めましての4歳になる坊やは、
素直でハッキリしていて可愛くお利口さん。
さすが、親のDNAがギッシリ詰まった坊や。
セットで連れて帰りたかった。
カップルの最大の魅力は、
学歴や職業、持ち物やバックグランドに全くこだわりがなく、
心の整理が上手く、いつも平常心。
淡々と自分の信じた道を静かに二人で歩いている。
そしてそれは大阪に帰ってからも、結婚してからも変わることがなく、
ますます、磨きがかかっている。
現在、時々彼には翻訳をしてもらっている。
彼の翻訳は、nativeにnativeより美しく格調高いと評判だ。
彼がリッチモンドのスタッフとなってくれたことは、私の宝、感謝している。
彼の頭脳だけでなく人間性に強く魅了されている。
お土産の英語の本にビックリ
得意のポーズ
幸せファミリー