Post Truth
2017/02/20
最近日本でも良く耳にする言葉;
2016年オックスフォード英語辞典の
Word of the Year(今年の流行語)は、Post-truth (真実以後)。
客観的な事実が重視されず、感情的な訴えが政治的に影響を与える状況。
事実はもはや重要ではなく、個々の感情、自分が世の中をどう思うか。
インターネットの出現で注目されるようになった。
トランプ大統領の誕生に大いに貢献したのはツイッターだと云われている。
自分が言いたいことだけを、一方的に投稿し、
ある種の人々は真偽を確認すること無く信じ、熱狂的に支持した。
ネットの世界は、
自分にとって都合の良い情報のみを信じやすく、
不快になるような情報は、なるべく見ないようになる。
言いたいことを一方的に言い放ち、聞く耳を持たない。
思い通りにならなければ相手のせいにし、
自分こそ正しいと思い、
相手を徹底的に口汚くののしる。
私自身も、また、SNSで繋がっていると、
お互い似たような思考を持つため、同調し認め合い、
自分達の考えが一般的だと思ってしまう。
ゆえに、
偏っていると思われる情報でもちゃんと見据え、判断しなければいけない。
不快になって見ていられないが・・。
右も左も見て、
真偽を理性的に判断できるように努めたい。
ラトビアの十得 ~ ”日曜日ですよ!”by小川糸 (毎日新聞)
2017/02/10
最近のブログは暗くなるばかりなので、今回はちょっと素敵な話。
小川糸さんの本は読んだことがないので、後ろめたいが、
糸さんが連載している“日曜日ですよ!”は
毎回、心がスーと解けていくようなフワッとして優しい感覚にしてくれる。
彼女の家のトイレの壁に「ラトビアの十得」がかかっているそうだ。
取材でラトビアを訪れた際、
”まじめで美しく、足ることを知りながらも
豊かに楽しく生きている人々の姿に衝撃を覚えた“そうだ。
ラトビア人が守っている大切な事が十得だそうだ。
糸さんの解釈によると、
常に正しい行いをしましょう。
隣の人と仲良くしましょう。
自らの知識や能力を社会のために惜しみなく差し出しましょう。
真面目に楽しく働きましょう。
それぞれの役割を果たしましょう。
向上心を忘れずに、自らを洗練させましょう。
家族や隣人、故郷、自然など衣食住のすべてに感謝しましょう。
どんな状況におちいっても朗かに明るく受け止めましょう。
ケチケチせず、気前よくふるまいましょう。
相手の立場に立って寄り添いながら生きていきましょう。
そして彼女は、
“人間の、本来持って生まれた正しさというものを信じている点がとても素敵だと思う。
・・・・・ 私も、朗かに、清く正しく、生きていきたいと思う“と。
そんな桃源郷がこの地球上にまだ存在しているのか、
ラトビア、一度訪ねてみたい。
そして私も、朗かに、清く正しく、生きていきたい。
注:ラトビア
バルト三国(エストニア・リトアニア・ラトビア)の1国で
EU、NATOに加盟。
JIM-NETのチョコレート(子供たちの絵)
トランプ氏の就任演説
2017/02/03
同時通訳者の草分け的存在の鳥飼久美子さんのコメントから
“トランプ氏の言葉は、小学校5-6年生程度で日本人でも大体わかるレベルだ。
彼の演説からは格調も教養も感じられなかった。“
”英語のスピーチは、
事実や証拠を客観分析したうえで自分の主張を論理的に伝えるべきだとされている。
事実の裏付けのないことを平気で言っていて、彼の特徴が良く表れていて怖い。
・・米国大統領の就任演説は大学の授業の教材でも良く使われるが
トランプ演説は使えない。“
また、ハーバード大卒のパックンは、
”国民を結束させるどころか、より分断を深める内容だった。
・・相手側を攻撃することで自分たちの立場を担保する『悪の話術』・・“
トランプ氏はネットの世界がお好き。
ネットの世界では、似た考えの人たちで主張しあい、
異なる考えを排除し、気に入らない主張は認めない。
‘仲間内’で一方的に発信しあい認め合うので
異なる考えは一切受け付けない。
また、記者会見などでは、
質問には答えず、自説をまくし立てる。
敵意むき出しの見当違いな批判を繰り返す。
あれ、どこかで似たような、聞いたような話?
このような子供っぽい指導者だらけの世界を
私達は、注視し続けなければいけない。
夜明け前だと信じて。
我が家の梅も漸く春を告げる。
ゴルフ場は満開。