伝統行事の継承
2012/11/30
advancedのグループクラスで日本のグローバル化についてのarticleを読んで、
discussionをするという授業を聞いていた。
先生が、日本の古い伝統について質問すると、
大学生の活発なお嬢さんは、全く興味がないと言っていた。
とても利発で、きちんとした家庭に育っている彼女の発言に、ちょっと驚いた。
私も若い時は興味が無かったから仕方ないなと思い直したが、
このままでは中国になってしまうと思った。
先日、北京に行って感じたことは、
歴史に裏打ちされた古式蒼然としたどっしりとした空気感がなく、
張りぼてのような街の雰囲気だった。
現在の中国は目をそむけたいが、
それでも4000年の歴史を持つ文明の詰まった幻の中国には憧れがある。
しかし、今の中国や中国人には全く継承されず、見当たらず、
金権主義、利己主義のみ。
日本人が同じ過ちを犯さないために、
古いものを尊ぶ感性を養ってほしいと思う。
これから暮れに向かい、
クリスマスを祝うだけでなく、
冬至にはゆず湯に入り無病息災を祈り、カボチャを食べて風邪知らずになり、
大みそかには年越しそばを食べ、長寿を願う。
厳かに除夜の鐘を聞きながら煩悩を祓う。
二十四節気には、それぞれ行事があり、季節の流れを感じながら一年を過ごす。
これぞ奥深い“美しい日本”だと思うのだが、、。
自国の文化や歴史を知ることは、
グローバルした世界の中で、重要な課題である。
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 (正岡子規)
自然と共存、鳥達にもおすそ分け
何か足りない
2012/11/26
野田首相の突然の解散宣言で、政治がまた混乱している。
いざ解散。
日本の将来ではなく、自身の将来を考え、政治屋たちが右往左往している。
沈みゆく日本にならないために、
今こそ日本中が力を合わせて進んでいかなければならないのに。
薄っぺらで、内容のない言葉を並べて演説している。
彼らの発する言葉に違和感を覚える。
彼らに何が足りないのだろうと思って、ある事に気付いた。
表面的で、見識が無いのだ。
実利的な事のみに目が行き、効率のみ考え、
その他の関係ないものは無駄だと考えている。
古典を読んだり、絵を鑑賞したり、文学や音楽に親しんだり、
五感を刺激してこなかったのだろう。
目先の事だけに囚われ、
すぐに役に立たない事を関係ないとせず、
深い知識を以て国政にあたれば、
内政、外交に落ち着いて対処できるのではないだろうか。
政治家が揶揄されるようになった国の民は不幸だと、ある人が言っていたが、
バランスのとれた優れた政治家待望論は、実現不可能な夢のまた夢なのか。
(追:私のお会いした政治家の何人かは、深い知識と見識を持ち合わせているが、
悲しいことに、厚顔無恥な政治屋の中では生き残りが難しいようだ。)
外苑イチョウ並木
変わるという事
2012/11/16
人は変化を求めない傾向にあると思う。
日本では、少し前まで、何事もなければ、いつまでも平和が続くと思っていた。
アメリカでは、いつまでも世界を引っ張っていく強いアメリカが続くと思っていた、
というより、まだ、多くのアメリカ人は思っている。
オバマ大統領が再選され、
共和党の思い描いている世界の中心にいる強いアメリカは、
過去の栄光として終焉を迎えようとしている。
世界の地図は変わりつつある。
アメリカの人々はうすうす気づき始めているが、認めたくない思いなのだろう。
一方、日本では、多くの経済学者や政治家は、
経済が上向けば、また以前のような幸せが来ると信じている。
再びの経済大国日本を諦めていない。
幸せ度は何をもって図るのか。
隣の人より、たくさん物が買え、贅沢が出来るからと、幸せだなんて思わない。
多くの先進国では、一時代前の経済繁栄の豊かさイコール幸せという図式は消えつつある。
物欲ではなく、心の豊かさが幸せと思えるようになっているのではないか。
幸福度は変化している。
DNAに刻まれた他者を思いやる豊かな心を持った日本人は
世界の競争社会から脱落したとしても、
これからの世界の潮流を考えると、いちばん幸せ度に近い所にいると思う。
今日の内容には相応しくないのですが、、、、やっと上まで撮れました
イーストタワー31階のレストランから見たスカイツリー
清貧のすすめ
2012/11/09
―毎日新聞記者の目― から
伊藤信司記者
東京でローカルニュースのデスクをしている記者の記事。
多くの被災地の復興に希望を感じられるようになった半面、
福島からは気の重くなるような報道が絶えないとのこと。
そこで、彼は電気のあふれる生活をやめ、家賃3万円のアパートに入居した。
家電は扇風機と電気ポットのみ。
そして方丈記を読み解くなか、
その一説が目に留まった。
今風に訳せば、
“コマーシャルに踊らされて新製品を買う生活は、もはや心苦しい。。。。”
作者の鴨長明は、
天災や飢饉を経験し、物欲や名誉欲をむなしいと感じ、経を読み琵琶を奏で、
あばら家で余生を過ごした。
伊藤記者は
鴨長明の生き様を参考に、
電気やお金をなるべく使わず、どこまで心豊かに暮らせるか。
もう少しチャレンジを続けるそうだ。
また、今、”三丁目の夕日“の時代が懐かしい。
貧しく不便でも、日本中が優しさに、清く正しく美しく、に溢れていたあの時代。
奇しくも
“プライスレス”木村拓哉主演のドラマが放送されている。
ちょっと現実離れしているが、
一文無しになったキムタクの心情が、また周りの人が、どう変化していくか、
今後の展開が楽しみだ。
毎年恒例の酉の市参り
宮益御嶽神社