インタビュー
2013/03/29
以前から日本の国際競争力不足が問われていたが、
景気の回復(?)につれて、
英語熱が徐々に再燃してきたようだ。
リッチモンドスクールも少し忙しくなってきた。
何とか現状の講師で調整していたが、
早めに良い講師を探しておきたいと、講師募集サイトに求人広告を掲載した。
リッチモンドスクールはこだわった講師採用が、売りなので、
生徒さんの期待に応えるべく、
優秀で性格の良い講師を探すのが私の使命である。
以前はJapan Timesに求人広告を掲載するのが、常だったが、
現在は沢山の有料、無料の求人サイトがある。
10年くらい前までは小さな求人広告を掲載すると、
100人以上の応募があり、しかも、コンピューターが無かったため、
郵送された履歴書と、Faxからの履歴書で、書類の山になった。
それから書類選考し、20人くらいに絞り面接した。
その中で、一人か二人の先生を採用した。
日本が好景気だったころ、
海外から沢山の優秀な若者が仕事を求めて日本にやってきた。
日本が不景気になると、日本からだんだん引き上げて、自国に帰って行ったり、
韓国や中国や他のアジアの国に仕事を求めて行った。
現在は、特に大震災後は、外国人が少なく、良い講師を探すのが困難になった。
英文履歴書は決められた書式がない為、
それぞれが個性を出して作成する。
好みの問題でもあるが、
長々と書いたcover letter は読むのが面倒になり、
履歴書も細々書きすぎても読んでもらえない。
簡潔に自身の情報を与え、
心を込めて作成すれば、結果は必ずフィンガークロス。
今回採用の新講師は、
教育学と英文学のMaster を持った知識豊富な英国男性。
知的な会話を楽しみたい方に最適です。
桜もすでに零れ桜
コンクラーベ
2013/03/22
バチカンのローマ法王を選出する選挙のこと。
日本語の根競べに音が近いので、何年か前に有名になった。
選挙で法王が決まると、白い煙が出て、大聖堂の鐘が鳴る。
今回、バチカンをめぐるスキャンダルもあり、ベネディクト16世は退位を表明し、
コンクラーベでアルゼンチン出身のフランシスコ1世が選ばれた。
1272年ぶりにヨーロッパ以外の地域から選ばれたそうだ。
フランシスコ1世はアッシジの聖フランシスコに由来するそうだ。
アッシジの聖フランシスコは
「フランシスコよ、行って私の教会を建て直しなさい」
というキリストの十字架像からの声を聞き、
貧しい人や弱者救済に尽くしたといわれている。
新法王のフランシスコ1世も、その名前にふさわしく貧困対策に取り組み、
バス通勤するなど質素な生活をしていたという。
また、就任式では「弱者と環境を守ることが、死と破壊に勝利する方法である」
と教会の役割として社会的弱者の救済と環境保護を強調した。
歴代の法王と比較して
厳格な、権威的なイメージではなく、親しみやすい人柄だといわれている。
また、スキャンダルやバチカンの権力闘争とも一線を画している。
新法王には、
カトリック教会をめぐる不祥事や種々の問題から、
新しい風を入れ、バチカンの大いなる改革が期待されている。
日本も、
安倍政権のもと、経済が順調で、人々の気分は上昇気流。
でも、怖いのは、昔の自民党に先祖がえりしてしまうこと。
そうなったら日本はおしまい。
新しい自民党になれるのか、、、期待したい。
一斉に咲き出した春爛漫
忘れない
2013/03/15
ある人が生きていたという事実は生き残った人々の記憶の中に存在し、
生き残った人々が死んでしまうとすべては無になる。
この耐えがたい事実を受け入れるために人々は再生の信仰を求めたといわれる。
(余禄;毎日新聞より)
東日本大震災から2年。
犠牲になった方々を直接知らないが、
東日本の美しい広大な海外沿いの地に、
理不尽に命を絶たれた沢山の方々がいたという事実を忘れないようにしたい。
癒えることのない悲しみの中に、前に進もうとしている健気な子供たちの声は、
“助けてもらった人、親切にしてもらった人に恩返ししたい。
そのため看護師になりたい”
“英語を学んで世界に伝えたい”
“みんなが力を合わせることが大切、協力すれば乗り越えられる”
“忘れられないようにするために、語り継ぎ発信し続けなければならない”
“絆を深めるため、絆を作るきっかけを作るため、最初に動きだす歯車になりたい”
“人を思いやることを大切にして生きていきたい”
”人からの一言に安心と勇気をもらった”
また、追悼式での遺族の方の追悼文で、
妻と生まれたばかりの幼子を亡くした32歳の男性は
“この悲しみに区切りはなく、終わりもありませんが、、、中略、、、
自分がこうしていられるのも、、、中略、、、
全ての方々に支えてもらったからこそだと、心から思います。 、、中略、、、
あの日とともに深く心に刻まれた、多くの尊い命を、私は決して忘れません。”
一緒に逃げまどった母を亡くした18歳の女子高生は、
“、、、助かったからには生きて人の役に立つことが自分の使命だと考え、、、中略、、、
支援活動ができる人材となり、東日本大震災がつらい記憶ではなく、
未来につながる記憶となるよう、被災地から私たち若い世代が行動していきます。
今日こうしていられることに感謝し、恩返しすること、忘れないこと、、、、、、”
悲しみを背負い、前に進んで行こうとしている被災者の方々に、
私は何をしたらよいのだろう。
心を寄せ、忘れないことしかできない自分がもどかしい。
季節は流れて、満開の梅
日本人の英語
2013/03/08
Michael Sandel
ハーバード白熱教室 by NHK
「これからの『正義』の話をしよう」
Justice: What‘s the Right Things to do?
著書で有名な政治哲学者
何度かテレビ番組で討論会の様子を見た。
北京・ボストン・東京を結び、各地の大学生がサンデル教授の質問に答えていた。
北京の学生は殆ど英語でやり取りしていたが、
日本の大学生は日本語だった。
オリンピックでも
韓国・中国の大半の選手は英語でインタビューに答えている。
それに比べ、日本人で、インタビューに英語で答えている人は少ない。
そんなに英語力が違うのだろうか?
英語力の問題もさることながら、やはり国民性によるのでは?
日本人は完璧に英語を話さないと、人前では話したくない。
文法も、場にふさわしい語彙も、言い回しも、すごく気にする。
私たちは出来ないのではない、
完璧さを求めるために、英語を話すのに躊躇してしまう。
また、国民性も如実に現れていた。
北京の大学生は、やはり自己主張が強く、自己主義。
ボストンの大学生は、民主主義がベースではあるが、合理主義。
東京の大学生は、やさしく、利他主義。(身びいき?)
彼の投げかけた質問は答えを出せないものばかり、
講義の目的は何が正義かを深く議論することにあるらしい。
サンデル教授は、共同体主義を唱えている。
共同体主義とは、
自らが属するコミュニティーの「公共的な善」を正義の根源とする思想。
彼の主義に関しては再度、研究してから話したい。
春が来た
プラトンが人間には3種類あると…
2013/03/01
少し前の話であるが、
20年のオリンピックからレスリングが外される可能性があるというこの関して、
新聞の余禄欄に載っていた。
ギリシャの哲学者プラトンは
レスリング競技で2連覇を果たしたそうだが、
オリンピックでは不振だった。
その後、学問の道に進んだ。
レスリング選手としての挫折ゆえにと言われているが、
真偽のほどは定かではないらしい。
プラトンが、人間には3種類あると述べている。
知を愛する人
勝利を愛する人
利得を愛する人
プラトンは、哲学者となって、勝利から知へと、愛するものを変えた。
近頃の世界
知を愛する人が少なくなり、
勝利や利得を愛する人ばかり。
日本も近隣諸国との軋轢が表面化し、
勝利を愛する人が大多数を占めてくるようになった。
元来、我々は好戦的な国民ではない。
戦争はしないと憲法で唱っている。
しかし、最近の世論調査では、
戦争も止む無しが大勢を占めている。
確かに、近隣諸国の理不尽な振る舞いに憤懣やるかたない。
でも、隣国の強硬路線に乗ってはいけない。
勝利に向かって努力することはもちろん美しいが、
スポーツではないので、
戦い奪い取るものではないのではないか。
(スポーツでさえ、自分との闘い)
平和を愛する日本には日本ならではの勝利に近づく方法があるのではないか。
優雅に、気品と誇りを持って、
解決方法を探すことが成熟した国の振る舞いであると思う。