
働くという事
カナダ人のKip A.Cates(鳥取大教授)のエッセイで、
北米のpart-time job事情によると、
北米では学業の傍ら、パートタイムで働くことを奨励される。
小学生でも例外ではない。
Cates氏の始めのアルバイトは、9歳の時の新聞配達。
12歳の時はベビーシッター。
近所の若夫婦の子供と遊び、寝かしつけ、
その後は宿題をやったり、TVを見たりして過ごす。
他人の子供の世話をするという責任感が試される。
また、近所の芝刈りをやったり、
中高生になると、
皿洗いやウエイター、郵便局、テニスコーチ等を経験した。
北米では、子供時代にアルバイトすることは、
社会に出てからの訓練であり、責任感を養える貴重な経験だと、
考えられている。
日本では、
貧困の子供たちは別にして、
子供は勉強に専念するものと、殆どの親は思っている。
大学生になっても、あまりアルバイトをせず、
少しお金を稼ぐくらいなら、じっとして出かけず、
お金を使わない生活の方を選ぶらしい。
小さい時から社会の一員としての自覚があり、
大人と対等に付き合えるようになるため、
日本の若者のように、
上司に何か言われたら、辞めてしまったり、
親が怒鳴り込んできたり、はありえないのではないか。
子供時代の働いた経験が、
matureな人格を形成するのだろう。
アメリカ映画で見るような小さな子供が健気に働いている姿は
微笑ましくて可愛いと思っていたが、
そのような、効果があったのだと、日本との違いを思った。