
3月11日
あの日、
東京では、地震直後のあまりの揺れに興奮状態。
帰宅難民のことや、人々が一斉に家路を急ぐさまが報道されていた。
東北であのような惨事が起こっていたなんて、想像もしておらず、
その後のテレビ画面から送られてくる画像に言葉を失った。
それからの数週間は、
日本中が悲しみの底に沈んでしまった。
また、原発事故は日本中を前例のない恐怖に陥れた。
突然命を奪われた人々、まだ海の底に眠っている人々、
一瞬のうちに家族も仕事も家も失ってしまった人々。
直後の卒業式で、涙をあふれさせ、上を向いて神様に尋ねるように、
“試練というにはあまりにむごい”という中学生の答辞は、
今でも映像と共にはっきりと浮かぶ。
“あの時”が近づくにつれて、新聞やテレビでは、
沢山の涙を流したであろう人々の声を再び聞いている。
どうやって乗り越えて行ったのか?
きれいごとは沢山言えても、
結局、諦めるしかない、
自身で引き受けるしかない。
あの時の、
うずくまるしかない悲しみは心の奥深くしまい、
不条理を受け入れ
心を奮い立たせながら、前に進んでいるのだろう。
そして福島は、、
あの町の人々に笑顔が戻ってくる日は来るのだろうか。