
さようならTくん
H先生と私のアイドルT君。
彼からプレゼントされたブーケと自筆カード。
G小学校を卒業と共にリッチモンドスクールを去ることとなった。
G中学校は、部活が盛んで、
以前もHちゃんがG中学生になった途端休みがちになり、
遂に時間が取れなくなりやめた。
名門と云われる私立でも、
部活が体育系の様に厳しく、先輩に早く帰ることは許されないらしい。
T君の最後の授業は、きりっとした制服姿。
つぶらな瞳が印象的で、
独特な感性を持ち、
律義で素直で純粋。
ユーモアのセンスも抜群。
言動も行動も可愛く、毎回笑わせてくれた。
ある日は、
宮澤賢治の雨にも負けずを、暗唱しながら入って来た。
抑揚をつけ大きな目を見開き、最後まで行ったところで、
そう言う人になりたい?と聞いたら
うーん、あんまりと、返答に困っていた。
可笑しくて先生と笑い転げた。
また、H先生との絶妙のやり取りも可愛く可笑しく
T君の英語好きはH先生によるところが大きい。
毎週彼に会えるのが楽しみだったので、
来週から会えなくなると、寂しく哀しい。
どのような中学生になるのか、
これから出会うであろう様々の困難に、
今のままの綺麗な心で立ち向かうことが出来るように、
つぶらな瞳が悲しみにあふれないように、
彼の将来が輝かしいものであるように。
“夏休み集中コースは来るよ”と言ってくれたので、
今から楽しみにしている。
有難う、Tくん、またね。