
新聞小説
毎日新聞朝刊に昨年暮れより浅田次郎の「面影」がスタートした。
新聞小説は、前日までの小説が終わると、
次小説に気持ちが移行するまで、気分に空白期間があるのだが、
今回は初めからズシンと響いて楽しみになった。
夫々の人物像が示されるにしたがって
ちょっとウルッとさせられたり、心が暖かくなったり。
女性作家の前小説は、
ストーリーとしては面白可笑しかった。
どうなるのか気になり、次の日の展開を待つこともあったが、
感動に胸打つとか、考えさせたりとかはなく、
読後に何も残らない。
最近、本屋さんに並んでいる小説は、殆ど漫画チック。
軽いものが人気。
小説界では今や重鎮のような人も、
軽いタッチの文章で心揺さぶられない。
教養に裏打ちされたずっしりした文章は流行らないのか。
手を叩くモンキー人形のように、ひな壇に並んで手を叩き、
バカ騒ぎするテレビのお笑い番組のよう。
私の理解力・読解力不足か?
私は遅れているのか?
to be or not to be
悩まず、表面的に、世の中がどんどん軽く薄っぺらに、
反知性主義に傾いていく。