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議論、論争-controversy

2014/12/05


リッチモンドスクールのイギリス人の先生が、
日本人は論争が出来ないと言う。
議論では、怒鳴り合って喧嘩しているようだと。

 

欧米では、幼稚園から人前で発表をすることが求められる。
度胸も付くだろうし、いかに効果的に自分の考えを伝えられるかが
身につくだろう。

 

日本では、
ディベートや、異なる意見の議論の戦わせ方、
人前でのパーフォーマンスや、
プレゼンテーションと言うような、
表現力を養う教育は受けなかった。

 

今は、少しは改善されているだろうが、
小さいころからその点で揉まれている欧米人には到底かなわない。

 

国会でも、とうてい論争などとは言えない。
お互いの論点を戦わせるのではなく、
論点がずれまくり、全くかみ合っていない。
下品なヤジが飛び交い、うるさく怒鳴り合っている。

 

ずっと以前見た光景で、
イギリスの国会で、イラク戦争の論争中ブレアがやり込められ、
彼は、飛び交うヤジに対し、“Thank you” と苦笑しながら言った。
この反応が、日本人にはなかなかできない。
また、ヤジもsarcasticでユーモアに溢れている。

 

日本の国会では、
反対意見を言われると、受け入れることが出来ず気色ばむ。
大人の対応が出来ない。

 

悲しいかな、日本はまだ議論後進国なのだ。

 

 

晩秋の銀杏並木

 

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格差

2014/11/26


意味不明な解散で、ただでさえ落ち着かない師走に向かい気持ちがざわつく。
何をしているのだ、政治家の先生方(?)と叫びたくなる。

 

かつて日本は“一億総中流”と云われ、先進国中、最も格差がない国だった。
アベノミクスとやらで、昨今は、富める者はますます富み、
貧しい者はますます貧困に。

 

trickle-down theory (トリクルダウン理論)
富裕層が豊かになると貧困層にも波及し富が行き渡るという理論。

 

今や、トリクルダウンは古い経済政策と云われている。
格差は広がるばかり、決して富が上から下に、とはならない。

 

オバマ大統領やオランド仏大統領らは、
「貧困」「格差」「不平等」を切実な問題ととらえ、
向き合わないと経済成長も社会の安定もないという考えを示している。
(毎日新聞)

 

「貧困」「格差」「不平等」
士農工商、ヒエラルキーの江戸時代を彷彿させる。
後、数十年すると人口は江戸時代と同じになってしまうらしいから、
時代は逆行し、経済格差だけでなく、情報格差も加わり、
一般庶民は疑問も持たず持たされず、
貧困者はずっと貧困に甘んじていなければならないなんて、
真っ暗な日本の未来だ。

 

今のままでは、そうなるのは時間の問題だ。
何とかしなくては。
せめて選挙には行かなくてはね。

 

 

 

お酉さま(宮益坂の御嶽神社)

 

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安楽死 ‘Death with dignity’

2014/11/14


‘Death with dignity’ advocate dies in Oregon
(Japan Times週刊STより)

 

安楽死を宣言していた29歳の末期がんの女性がオレゴン州で
医師の処方薬で亡くなった。
彼女は、何人もの医師に診てもらい、数か月かけて出した究極の結論が
尊厳死だった。
彼女の選択を自殺だとの批判もあるらしいが、
彼女は〝自分は死にたくない、がんに殺される″と
インタービューで言ったそうだ。

 

日本では認められていない安楽死はアメリカにも数州しか認められていない。
世界でも数か国しか認められていない。

 

20数年前、私の母は壮絶な痛みと戦い、苦しみの中、ガンで亡くなった。
昔の人だった母は、堪えることは運命だと思っていた。
全身がん細胞に侵された身体で、毎日、頑張るわ、と言っていた。

 

息を引き取ると、苦しみから解放された美しい母の顔が現れた。
それでも残される側は生きていて欲しいと願った。

 

母の闘いは自分のためではなく、
私達、残される者のために頑張ったのではないか。

 

アメリカでいう安楽死、尊厳死は医師による自殺幇助を意味し、
日本の尊厳死は、アメリカでは自然死を意味するそうだ。
自然死は医師が積極的に延命行為をしないことで、
医師による死への導きはない。

 

欧米では尊厳死の合法化への議論が盛んだ。
日本では、自然死(尊厳死)が漸く認められ始めているが、
延命措置を行わないと決断するのは、非常に難しいと思う。

 

 

 

 

深まる秋の表参道

 

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イスラム国

2014/11/07


ISIS;イスラム教スンニ派の過激派武装組織
最近、イラクとシリアの大部分を制覇している。

 

エボラ熱旋風と言い、
世界を震撼させる出来事が続いている。

 

エボラ熱も脅威だが、何とか出口が見えそうだ。

 

それに較べ、イスラム国は世界中から青年をリクルートし日々拡大している。
油田も押さえているので、お金も潤沢にあるとか。

 

武器と資金を持った残虐なならず者国家。
映画の世界でよく目にするモンスター、恐怖の世界。

 

イラクを叩いてしまったアメリカ、ブッシュ政権に重大な責任がある。
どうしてくれるの?と言いたい。

 

欧米の華やかな世界の隅で、
豊かさを享受できない格差の広がる世界に絶望的になる若者が
破壊主義に憧れ、先進国社会からイスラム国に参加する。

 

資本主義の歪みがこのような人々をつくってしまったのではないか?

 

おりしもアメリカではオバマ政権が敗北宣言。
共和党の強いアメリカ、経済優先のアメリカ、勝者優先のアメリカに、
自分さえよければ精神で、どんどん世界は利己的な方向に進んで行く。

 

強い日本を取り戻すと言っている誰かも同じ。

 

世界は終焉に向かっているような気がする。

 

 

 

東北旅行;(2)被災地

2014/10/31


 

恥ずかしながら、初めての被災地だった。
南三陸は本当に何もなく、かさ上げされた造成地が埋立地のようだった。
骨組みだけ残っている防災庁前の献花台には花が沢山あり、
訪れる人が絶えない。

 

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津波にあったが流されず残った神社の石灯籠

 

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当時を説明する宮司さん、この木も波をかぶり生き残った。
神社はこの裏の高台にあり無事だったが、住まいはすべて流された。

 

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津波で両脇の鉄のポールはもぎ取られた

 

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津波でもぎ取られた鳥居

 

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仮設住宅はあちこちに

 

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津波で何もなくなった後にはセイタカアワダチソウが群生していた。
3年前の、3.11のがれきと泥は綺麗になっていた。
心に深い傷を負いながらも、
一見何事もなかったかのように遊んでいる子供たち。
そんな、けなげな子供たちを抱きしめて泣きたくなった。

 

大切な人、物、思い出、全て一瞬のうちに失って生きていく人々に、
何もできず共有できない自分がもどかしい。

 

追伸:
石巻市の方に行く機会があったら、隣の大崎市古川台町の居酒屋Tamayaに
是非、足を運んでください。美味しいワインとお食事が安価で楽しめます。
若者が一人ひっそり孤軍奮闘しています。

 

 

 

 

東北旅行;(1)伝承切り紙

2014/10/20


東北の“伝承切り紙”を訪ねる旅に参加した。
主催者は、伝承切り紙の研究者とカメラマン、
同行者は、学芸員や編集者、我々は切り紙の美しさに魅せられた素人。

切り紙は、伝承され引き継がれるものなので、
受け継ぐ人が居なくなったら、その独特の文化の伝承は消滅してしまう。

 

東北地方の神社の宮司さんに脈々と受け継がれている。

 

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大漁祈願;鯛や黄金や俵の“恵比寿飾り”

 

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伝統的な切り紙は特に南三陸町に色濃く残されている。
津波で各家々にある切り紙はみな流されてしまった。

 

この旅で何人かの宮司さんやご家族にお会いし、
地に根ざし、ひっそり凛と生きている姿は、
大げさに言えば、神が宿っているようだった。
また、包み込むような暖かさにどこか懐かしさを感じた。

 

みなさまお元気で。

 

 

小泉進次郎さん

2014/10/10


先日、地元の新人議員の講演に
小泉進次郎さんが来るというので、ミーハー気分で出かけた。
小泉さん人気で、会場は女性(特に年配)でいっぱいだった。

 

私はもともとアンチだが、小泉進次郎さんの都知事選の際の
コメントを聞いてから、チョット見直していて、顔だけではなく、興味があった。

 

その講演会での小泉発言は、日頃のもやもやを払いのけるような内容だった。
原発、経済、日本の将来、教育、被災地、何を聞いても、心に響く内容で、
彼に真剣さ、本物を感じた。
小泉人気は、外見だけではなく、引き込まれるような話術と、
しっかりとした理論に裏打ちされたものだと、
はっきり解った。

 

そして彼はこう締めくくった。
“我々の様な若い政治家は何年かしたら結果が昔日の下にさらされる。
だから、将来を見据えた責任ある政策、行動をしなければならない。
理想論であるかもしれないが、理想を掲げ、邁進するのが若き政治家ではないか“

 

講演が終了して、小泉さんに
“一字一句同感でした。素晴らしかったです”
と、述べたら、“嬉しい事を仰って下さいますねー”と。
また、しっかり目を見て質問にも応えてくれた。

 

私は友人の元政治記者が開催する研究会等で、
政治家に会う機会が多々あるが、
小泉進次郎の様な、我々一般人に対する真摯な態度、返答、
誠実さが溢れるような政治家に会うのは初めてだった。

 

彼の様な理想に燃えた若き政治家が国政を担う日が一日も早く来ることを
願わずにはいられない。
彼が総理大臣になったら、日本は安泰だと、
日本の未来に希望が出てきた。

 

小泉進次郎を総理大臣にする会を作って握手会でもしたら、
おばさん達が長蛇の列を作って、あっという間に寄付が集まるかもと、
夢物語を考えている。

 

その夢物語を友人に話しながら銀座を歩いていたら、
お父上の小泉氏と細川元総理が前から歩いてきた。
相変わらず小泉純一郎は人気者で、やあやあと手を振って通り過ぎて行った。

 

元総理のお二人も頑張っておられるのだと嬉しくなった。

 

 

 

お馴染みの野良ちゃん

 

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me Before you

2014/10/03


 

me Before you
by Jojo Moyes
“You are scored on my heart.”

 

事故で四肢麻痺になり手先が少し動かせるだけの35歳の男性と、
お世話係に応募し、半年の期限付きで彼の母親に雇われた26歳の女性の物語。

 

彼は、イギリスの上流階級の出身、ハンサムでスポーツ万能、シティで働き、
やはり同じ階級の超美人のガールフレンドを持ち、
事故前は勝ち組の頂点にいるような男性だった。
女性は、同じ町のダウンタウンに住みカフェで働いていた高卒の女の子。

 

まったく接点のない二人だったが、影響しあいながら、だんだん惹かれていく。
心身共に閉じこもっていた彼を、外に連れ出し、外国にも行き、
生きる希望を持ち始めたかのように楽しい日々を過ごすようになる。
絶望の淵にいた彼が、だんだん明るくなり、
彼の計画(6か月後スイスに行って安楽死)は中止されるかと思われた。

 

そんな中、彼女も変わっていく。
小さな世界でしか生きていなかった彼女を、
彼はヒギンス教授の如く彼女の可能性を目覚めさせる。

 

彼女が生きて欲しいと懇願した時、
彼は、不自由な身体でも出来ることを楽しくやって生きていけるのはわかる。
理解は出来ても、自分にはnot enough と言う。
自分には、その状況をaccept出来ない、と。

 

結末は・・・・

 

 

映画化の話があるそうだが、誰が演じるのか想像して楽しんでいる。

 

 

 

※医学用語
spinal cord injury 脊髄損傷
quadriplegia 四肢麻痺
hyperventilate 過呼吸
claustrophobia 閉所恐怖症

 

 

 

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お彼岸

2014/09/26


 

秋分の日はお彼岸のお中日。

暑さ寒さも彼岸までと言うがごとく、このころは気持ちの良い日が続く。

街でも花を持った人々を多く見かける。

お墓参りなのねと、心が和む。

 

彼岸(あちらの世界)と此岸(こちらの世界)が最も近づくのが、

春分の日と秋分の日だとか。

ご先祖様に会うためにお墓参りに行く風習が出来た。

お盆は、ご先祖様が家までいらして、お彼岸はお墓まで出てこられるらしい。

 

また、仏教国の中でもお彼岸にお墓参りするのは、日本だけの行事。

御供もののお餅は、春はぼたもち、秋はおはぎと呼ばれ、

春は牡丹の花から、秋は萩の花からが由来らしい。

 

私も子供の頃からお彼岸のお墓参りは両親に連れて行かれた。

何も考えずお墓参りし、ついでの食事が目当てだった。

 

今年もお中日に両親のお墓にお参りに行った。

天気も良く、どのお墓にも綺麗な花がたくさん飾られ、華やかな雰囲気だった。

また、一家そろって見えている方が多く、

子供たちの甲高い声がお墓に響き、ほほえましい。

 

また、お墓参りでは、見知らぬ人でも必ず挨拶し合う。

とても清々しい気持ちになる。

 

日本には先祖代々、受け継がれた美しい風習がたくさんあり、

次の世代にも受け継いでいってほしい。

 

 

 

 

山寺

 

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昭和天皇実録

2014/09/19


昭和天皇実録が公表された。
あまりに長い為、新聞やテレビで報道されている解釈を斜めに読み聞いている
だけなので、間違っているかもしれないが・・・・私なりに読み解いた。

 

激動の時代を生きられた苦悩の日々が実録の中から読み取れる。特に、
第2次大戦に対しては、我々には計り知れない苦しみや思いがおありだったようだ。

 

昭和天皇は、皇太子時代
欧州を訪問し、第一次大戦の戦跡を訪ねた時、説明を聞きながら
「戦争というのはじつにひどいものだ。可哀そうだね」と涙ぐんでつぶやいたそうだ。

 

一貫して戦争には反対で、平和的に解決するようにと、言ったにも拘らず、
軍部の暴走で戦争に突入してしまった。
何人かの軍人の名前をあげ・・・は許せないと、密かに側近におもらしになったらしい。

 

敗戦後、マッカーサーに単身で会いに行き、
「私はどうなっても良いから、国民の衣食住にお力添え頂きたい」と仰った。
「敗戦国の元首は絞首刑にされるため、普通は命乞いをするか、亡命するか、
自分だけが助かる方法を画策するが、日本の天皇は、自分の命を懸けて、
国民を守ることだけを懇願した世界に類を見ない元首だ」と、
この時、彼は天皇に『神のごときの帝王を見た』と感想を述べている。

 

そのお気持ちが、国民に何とか元気になってもらいたいと、
敗戦直後の全国巡幸に結びついている。
私の個人的な感じでは、御心の内は巡礼だったのではないか?

 

晩年の懐かしいお姿が甦る。
帽子を掲げて会釈をなさりながら、民衆にお答えになり、
「あ、そう」と仰って、優しくうなずかれるお姿。

 

今の平成天皇にそのDNAは受け継がれているようだ。
また、状況も戦争前夜にとても似ている。
昨今の不安定な時代にあり、
天皇陛下もことあるごとに平和憲法維持を持ち出され、
ざわついた御心の内をそれとなくお示しになる。

 

 

 

ひっそりと東洋ラン

 

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